森健太郎 講演

伝統とは形の継承ではなく魂の継承

世界には6000社の200年企業があると言われています。そのうち日本には3000〜3500社の200年企業があると言われています。2位はドイツで800社。

これだけ断トツで日本に200年企業が多いのは、「理念・家訓・精神」といったものを代々受け継いでいく風土があったからと言われています。

大学の歌舞伎専攻の恩師からこんな言葉をもらったことがあります。
「伝統とは形の継承ではなく魂の継承だ」と。

時代の変化と共に、ニーズの変化と共に、形は変わっていかなくてはならない。だけど、精神や魂が引き継がれていけば、伝統や文化は続いていくと。

現代社会は変化が激しく、また消費社会です。新しいものが出てきては消え、また新しいものが出てきては消え。人々は常に新しいものを求めます。

北野武さんがテレビで若手お笑い芸人にこんなことを言っていました。
「今の若い芸人はティラミスやナタデココになろうとする。俺は米になりたいと思って頑張ってきた。でも、若いやつらはティラミスやナタデココになろうとしないと社会が注目してくれないのはかわいそうだよな」と。

日本大学芸術学部演劇学科に入り本格的に舞台の道に進んだとき、芸術や演劇の潜在的な力を感じつつも、社会との接点の薄さに疑問を持っていました。

自身の進路を考えていたとき、この日本で唯一舞台活動でご飯が食べて行けると言われている劇団四季に興味を持ち、その門をたたきました。

ブロードウェイやウエストエンドの大型ミュージカル作品を何本も持っていたり、80億とも言われる輝かしい稽古場があったり、劇団四季の魅力は多々ありましたが、自身が最も心を掴まれたのは、今は亡き浅利慶太さんの言葉でした。自身の人生にとって浅利慶太さんは、演劇人で「社会理念」を語った人でした。

食べていくことさえ難しいと言われている演劇界において、劇団四季が半世紀以上も続いてきたのは、紛れもなく「社会理念(=精神や魂)」があったからだと感じました。

そして現在独立をして、5年のロングランを続ける東京湾 御座船安宅丸はじめ、自身もものづくりを行なっていますが、その過程において「伝統とは形の継承ではなく魂の継承」という言葉が確信に変わりました。

精神や魂こそが「和」の魅力であり、自身にとっても後世に残していきたい日本の美学だと思いました。

森健太郎の講演では自身の体験を元に、精神や魂の魅力について語ります。

講師 森健太郎

日本大学 芸術学部 演劇学科 演技コース卒業。在学中には世界舞台芸術の祭典「プラハカドリエンナーレ」に日本代表として、主演、振付をするなど様々な舞台にて、演出、振付、出演をする。

2005年劇団四季入団。ライオンキング、アイーダなど約1200ステージに出演。

2012年退団後、アートカンパニーピエロを設立。2013年運営会社 株式会社オフィスピエロを設立 代表取締役就任。2014年3月に開幕したロングラン 東京湾に浮かぶ 御座船安宅丸での、お持て成し役者「WAGAKU」によるパフォーマンス等を企画製作、構成、演出を務める。

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